絵とか、文字とか、写真とか・・。その日の内容と気力に合わせて変化します。


2005.4.4


はなもも旅館今年は大盛況で、夏本場突入直前までお客様満員御礼でございました。
遠いところ、足を運んで遊びに来てくださった皆様ありがとうございました!
またのお越しを心より心より心よりお待ちしております。
これに懲りずにまたいらしてくださいまし〜。

というわけで、3月末までかろうじて涼しい日があったここも
先日は日中39度まであがりすっかり夏模様。
日の上がっている間は、家の中で過ごす他ない「はなもも旅館」はオフシーズン。
お客様お泊りの予定もないこの時にてんこもりのネタを
整理していかなければなりません。

なにせ相方さまと二人だけの生活でもネタがあとからあとから
舞い降りるこの生活に、お客様が加わってさらに新しい発見・発見の
連続。HPに載せたいもののさてどうやって整理するかに頭が痛く、
「ここ最近の出来事」写真もパート1ですっかり止まっていますし。
このままそれらのネタはなかったことにしたいワタシ。
されど、ぜひぜひご覧いただきたいこともたくさんあって、眠らせてしまうには
もったいない。

と、だらだらもったいぶった前置きをしておきながらなんですが、
今後更新スピードはさらに失速していきそうでございます。
その理由がこれ、

名前をジュワーヘル(アラビア語で宝石の意味)。
「えーっ!また鹿が増えたの?どうしてどうして?」と言う声が
あちこちから聞こえてきそうなのですが、「のっぴきならぬ事情でね」と
日本語の便利さを痛感しつつさらっと流して話は次へ。
人間のあかちゃんよろしく約3〜4時間おきの哺乳、でもって添い寝につき
HP更新へのエネルギーはほぼ残らないのが現状。
ちなみにサーメルと私の関係ですが、すっかり仲良くお散歩も相方さま抜きで行けるようになり
一緒に添い寝もするようになりました。


そんな調子でございまして、「しょうがないそれでも見捨てずに見てやるか」
という方がいらっしゃいましたら、月末お給料が入るあたりに覗いていただければ
多少の新ネタを提供させていただけるのではないかと思います。
「毎日ちぇっくしているのよん」とメールを下さった方、
すみませんっ。そしてありがとうございます。

というわけで、メールを開きましたのがつい先日、お返事も大変滞っておりますが、
しばしお待ちくださいますよう、平に、ひらに〜お願いいたしますー。ごめんなさい。



<更新のなかったこの間にこんなことをしておりました>
砂漠にあがる70連凧(70メートル)。

徳島県の凧屋「ウインドラブ」さん!
70は余裕であがってしまいました〜これなら100とは言わず200連凧いけますですっ!

砂漠の奥に薪を拾いに行っていた相方さま曰く
遠くからも良〜く見えたそうで、携帯の電波が悪い砂漠ですので
「ごはんだよー、そろそろ砂漠を引き上げて帰ってきて〜」と
狼煙代わりにこの凧利用できそうです(凧を仕舞っている間にご飯が冷めそうですが)。
英おじちゃん、ありがとー!

2005.4.6



(4コマ目写真、英おじちゃんより無断拝借)
以前の蜂の巣の写真はこちら。


この日お泊りに来ていたかわいいお客様、かしまし11歳3人娘達に
蜂の巣をみせようと、みんなでバイクででかけて見に行くと
なんと巣はすっからかん。蜂の巣移動計画にのりのりだった相方さまを横目に
(蜂の巣が我が家に来ても、ちょっと困るなぁ)と思っていた私も、空になった蜂の巣に
ちょっぴりがっかり。女王蜂が「ここは、あかん」と判断して飛び立っていくんだそうですが、
砂漠の中を集団で蜂が移動していく姿はどんななんだろうと
思いを馳せながらその場を退散しました。その後バイクで砂漠散策をして帰路へ。
我が家までは数キロメートル。歩いていくにはかなりしんどいかなという距離なのですが、
相方さまはその後外出、私は家の裏で3人娘達がバイクで遊ぶのを
塀越しにぼーっとみておりました。

・・・と、
「はっ」と気づくと、なんと私の周りを蜂集団が囲んでブンブンいっているじゃぁないですかっ。
「ひえーっ」とかなりパニックで慌てふためき逃げる私。
それを見て、「何事っ!!」とわけもわからぬまま一緒に逃げるサーメル。

でもふと振り返ってみても追いかけてくる様子はなく、私もサーメルも(?)落ち着きを
取り戻し、(あのパニック姿を誰にもみられなくってよかった〜)と密かに赤面しながら、
「あれはあの移動中の蜂集団に違いないっ」と慌てて引き返しました。
集団でぶんぶんしながら庭の中を少しずつ移動していく蜂集団。
しばし追っていくと、倉庫の裏あたりで移動をやめてホバーリング(?)する蜂たち。

外出中だった相方さまが戻ってくると
なにせいつも新しい発見と言えば相方さまの活躍ばかりだったので、
この時とばかり得意になって鼻をフクラマセ「ちょっとすごいもの発見〜!」とご報告。

そーっと二人で倉庫の裏に入っていくと、そこには地面におきっぱなしにされた鉄の棒に、
まだ作り始めホヤホヤといった蜂の巣と、それにむらがる蜂さんたちがおりました。
その発見から約3週間経った今、巣はますます大きくなってきています。
かなり至近距離(5センチ以上)に近づいてもみなさん巣作りに忙しそうでちっとも相手に
してくれません(攻撃性のまったくない蜂です)。
でかしたっ女王蜂!ーと相方さま。

それにしても、
蜂の巣を我が家に移動させることをもくろんでいた相方さま、
蜂が砂漠を移動していく姿をみてみたかったーと数時間前に言っていたわたくし。
こういうの、なんていうんでしょう、

「念ずれば叶う」?

ーでも、叶って欲しくて強く念じていることは、
他にもいーっぱいあるんですけどねぇ。そっちのほうはどうなっていますかねぇ。


本日の私信
おとうちゃん、お誕生日おめでと〜。
実は携帯の充電器のコードをサーメルが噛み切っちゃってね、
今ちょっと電話できないんデス。HP見てくれていると嬉しいですけどー。

2005.4.12
本日張り切りました。長いです。
写真も多いので重いかもしれません。



写真を撮れなかったのが大変悔やまれますが、
きのこというイメージとはまったく違い(ほんとにきのこか?)
30〜40センチほどの高さで地上からでておりまして
食べるのは 地下に伸びている根(?)の部分なんだとか。
見た目は白いさつまいもといった風ですが、あんまり
おいしいものではないんだそうです。



砂漠のきのこも、 サンドフィッシュも、 鹿オオトカゲも、
加えてうさぎもねずみも、もろもろみんな
いつでも必ず相方さまが先にみつけます。というか相方さまが
いなかったら、そんなものにぜんぜん気がつけない(よい夫を持ちました)。

その中で、ここ最近のピカイチをご紹介。

2月末、日本からのお客様と砂漠バイクツアーをしている際、
ふくろうが飛び立つのを相方さまが発見。お客様にみせようと
バイクに一人乗せたままふくろうが飛び立っていったほうへと向かっていきました。
私を含めた他3人はその場で待機。砂漠の風景などの写真を撮っていると、
その場に戻ってきた相方さまが「あれれれれれー(日本語です)。」

このあれれれれーは何か発見したときに発せられる相方語でして、
なにかと思いきや、私達がうろついていたすぐ後ろの木の根元に
なんと砂漠に住むふくろうの赤ちゃん4きょうだいが。

巣から落ちたのかなぁと思いましたが、
4きょうだいくっついていることや、その周りで生活している様子から
この木の根元で生まれてこの木の根元で育っているようで。
近づいても目を見開くものもいれば、眠くて仕方がないものもいて警戒心は薄く、
毛の様子からも、まだ生まれて間もないといったところ。

でもさすがふくろうの赤ちゃん、大きい〜。しかも足がでかいっ!

「家に持って帰って大きくなったら、サーメルなんて軽く連れて行かれちゃうね」と
冗談にならない冗談を言いながら、
狐にたべられちゃうことのないようにね〜とその場を後にした私達です。

気になる(と思われる)その後のふくろうの様子はこちら


小さなかわいいお客様がお泊りしたと以前書きましたが、
タイミングよく2週間前ほどに雷雨があり、砂漠のきのこ
出ている頃だったので、みんなでさっそくきのこ狩り。
「だめだ、あんなんじゃー。もっと視線を集中させなくっちゃ。
きのこ狩りは視界を広くもって、その上視線を集中させるいい訓練に
なるんだ。もっとしっかり見ないと!」となぜかスパルタモードの相方さま。

でもさ、そんなの普通の人ーつまり私達のような生活をしていない人の、
いったいどんなところに役立つというのかしらん。

この日のスパルタの成果。
今年は料理の仕方に成功し、 とてもおいしく好評でした。

動・静物関係なく、広大な砂漠で目が瞬時にモノを捉えるこの相方さまの能力は、
小さい頃から砂漠で時をすごした賜物ではないかと思います。
今ではすっかり砂漠よりも都会でお買い物や車を乗り回す時間が多い
すぐ下の弟も、今だ相方さまを更に上回るこの能力をお持ちだそうで。
環境でおとろえるものでもないのね。
もしくは遊牧民ベドウィン遺伝子が染み付いているのか。

ちなみにこの相方さまの能力、砂漠でしか発揮されないのが残念なところ。
都会に出ると、車で移動中に魅力的なお店をみつけたり
(「あ、ほら、ここにもダイソーが!」とか)、
買い物中に素敵なものをみつけたり
(「ちょっと、あの洋服いいと思わない〜?」とか)
「一般的な生活」を潤すために必要な能力は、私のほうががぜん上。
「ほら、あそこ!あそこ!」と言っても「えー?どこ?どこ〜?」と
砂漠とは真逆、もしやおぬし、見えない振りをしているんじゃぁあるまいな、と
疑ってみるほどに発見が遅い。
ま、お互いに足りない能力(?)を補い合えて、生活充実、夫婦円満
家内安全、めでたし、めでたし。



<おまけ>
私のその能力(?)、最近発揮したのはこれ。

田舎の道端の怪しいお店の片隅に放られ、粗雑に埃まみれで置かれていた品物。
でも良く見たらすごく魅力的なのよ〜。価値のほどはわかりませんが、
今でもUAEでこの実物が実際に使用されていて(名前調査中)、レースもあるんだそうで。
我が家から1時間半かかるなんてことはなんのその、すっかり惚れこんで2日通い
購入決断。只今こつこつ修復中。


2005.4.26



上田先生、「さそりに刺された時にでも使って」といただいたお薬、
鹿の蜂刺されに使わせていただきました。
サーメルって?(第2話やっと更新)。
蜂?という方はこちらを。



どんな風にミッションが失敗したのかは後日語るることとしまして、
本日のお題は、イスラム教の聖典コラーン(クルアーン)デス。

蜂を飼うことは、日本でいう<ワンコを飼うほどに一般的なこと>とは言わないまでも、
「蜂を飼う?お家は養蜂所?」と驚かれることもなく、
この辺り(UAE)ではそれほどに特別なことでもなく、
そして殊に蜂蜜にはこだわりを感じます。

例えば、
相方さま幼少時、生家にあった木に蜂が巣をつくり、
かなり大きくなったところでお父さんがその一部を切り取って、
蜂蜜をいただいたとか、
最近ではパキスタン人の知人が里帰りしたお土産にと、とってもおいしい〜蜂蜜の
はいった瓶をくれたりだとか、
また、岩山が多くUAEの中でも特に蜂が多く見られるというRas Al Khaima
(ラーサルハイマ:首長国のひとつです)では、あちこちの通り沿いのお店で
蜂の巣箱が売られているとか、
街中では「蜂蜜」の専門店が、日本でいうコンビニにあたるほど数多く見られるとか、
(UAEにコンビにはあるの?という話はまた後日。)
その蜂蜜屋さんでは、蜂の巣箱用の既蜂の巣(?)も売っているとか、

またまた、一般のスーパーマーケットにも様々な種類の蜂蜜が置かれていますし、
市場では、色様々な蜜の詰まった一リットルほどの大きさの瓶が店先に置かれているのを
目にします。(でもこの蜂蜜、「100%ピュアだよっ」とかなんとか言って売られて
いながら、それはできた蜂蜜に混ぜ物をしていないと言う意味であって、
実際はなかなか本物の『天然の花の蜜から作られたがっつりピュアな蜜』ではない
JAS法には間違いなくひっかかりそうな代物が多いそうですのでお気をつけを。
といっても見分ける方法はないに等しく、信用できるお店につてをもつことが
大事なんだそうです。)、

とにかく蜂蜜のエピソードはこんな風に多い。



私の右足小指の潰れてしまった爪程もない小さい花をみつけてはびっくりするような
そんな環境にあるこのあたりで
(といっても野の花が少ないという意味で、今日では街や道路や一般のお家では
花が咲き乱れているのですけれど)、研究が進められて「蜂蜜は体にいいのよ」と
みのさん(メディア)が広めた今に始まったわけではなく、ずっとはるか昔から、
どうしてこうも天然ものにこだわった蜂蜜が人気なのか。

そこで今日のお題コラーンがでてくるわけです。
ある日なにかの話をしていたときに「母親が子供に母乳をあげるのは普通
長くても2年だしさ」と相方さま。
「そんなことよく知ってるね。」「だってコラーンに書いてあるんだもん」。

宗教の聖典というと、なんとなく、「生きているうちに善行の努力をしなさい」とか
「生き物を無駄に殺生するような人間は地獄行き〜」とか「これこれは禁断」など
生き方や道徳を説いたものが主なように思いますが
(とは聖書も経文もまともに読んだことのない私の見解)、
イスラム教のコラーンにはそれに加え、
生活にもっと密接にかかわってくることも書かれています。

上に出た母乳の話もそのひとつ。また他にも
人間が母親の子宮の中でどんな風に形成されていくのかが書かれた節、
海がどのような構造になっているのかが書かれた節、
山がどのようにして構成されているのかが書かれた節、

で、その中に蜂のことが書かれた節もでてくるわけです。
「蜂や蜂蜜のすばらしさはコラーンに書かれているんだよ」とは、
蜂を自宅養蜂したくて仕方がない相方さまが、以前から言っていた台詞。

今よりももっと雨が多く、自然も豊かだったその昔でも
この地球の構造上自然には厳しい条件がそろっていただろうこの辺り、
蜂蜜は、栄養剤や薬として重宝されてきたのだと思います。
イスラム教存在のもっと前から生活に根付いていたものだったかもしれませんが
コラーンからその知識を得て蜂蜜に惹かれた人は多いのではないかなぁとは
これまた知識も情報も、なんのバックグラウンドも持ち合わせないワタクシの見解。
ちなみに相方さまはこの口。



コラーンは「それぞれの国の言葉で訳されたコラーン」というものは存在しません。
訳されているものも当然ありますが、それはコラーンではなくあくまでも「訳文」。
コラーンはアラビア語で書かれた原文だけがコラーンと呼ばれるものになります。
でも以前も書きましたが、正式なアラビア語ってアラビア語を話す多くの人が
正確に話すことができないほど難しい言語。当然コラーンを読むのは大変な作業。

小学生くらいからイスラムの授業が組み込まれているそうで、
まずは読むことから。そして単語ひとつひとつの意味を、
そしてそれがいったいどういうことなのかを、学年のレベルに合わせて
お勉強していくんだとか。
道徳、哲学だけでなく、上に書いたようなこともコラーンには書かれているわけですから
イスラムの授業は国語、生物、化学、物理、社会、保健体育(?)・・・と
いろいろ含むことになります。

ーという話を相方さまから聞き
「じゃぁ今ある相方さまの知るコラーンの基礎は、学校で学んで築かれたものなのね。
で、蜂の部分にはどんなことが具体的に書かれているの?」
「だから体にいいってね。」
「それは聞いた。もっと具体的には書かれていないの?蜂のことが書かれた部分って
どんなことが書かれているの?」
「えーっと、どうって、蜂はすばらしくって、それから採れる蜂蜜は体にいいとかさー」
「うん、それはわかった、わかった。でももっとこう具体的にさ。
どうすばらしいのかとかね。」
「どうってさ・・。(モゴモゴとコラーンの節を復唱し)山に棲む蜂、木に棲む蜂
いろいろあって、できる蜜も違うとか、えー・・」
「それからそれから?コラーンに書かれているって誇って言ってたじゃん。その部分その部分。」
「・・・」
「?」
「またよく読んで出直します。」
「・・・ぜひそうしてください。」
まぁ100ポイント中57.2で高校を卒業した人ですからね。

ここ最近枕元に置かれたままで、うっすら溜まった砂で白む表紙のコーランを
まじまじ開いて勉強する相方さまを先日発見しちゃった妻はニヤリ。
オットを勉強する気にさせるなんてよくできた妻じゃない。
で、
「人のことどうこう言う前に、イスラムの勉強、いったい自分はどうなのよ」
と、どこからか聞こえてくる多くの声に、聞こえないフリのまま本日はここまで。


<本日の時節>
昨日気温はついに41度。夜に少しだけエアコンを使いました。
5日ほど前には街よりもちょっと遅れて我が家でも初蝉が。
暑くてグタグタする人間に反して、一気に生き生きしてきた庭の木々。
なんでしょう、気温の差すらあれど、
日本でいう越冬して春をむかえて若葉を出すそれと同じ?