2004.4.12


食べると白身魚の味がするんだそーです
以前旬についてちょっぴり書いたことがありますが、
そのときに「果物とか野菜とはちょっと違う旬のものがある」なんて
思わせぶりな振りで、すっかりその話題はそのままになってしまいましたが、
実はそのときに書きたかったのはこのサンドフィッシュのお話。
冬に入る頃からおいしくなり始めるそうなんですが、
でも、一番むちむちして、食べがいがあって、まさに旬時は
今頃からなんだそうです。
日中暑くなり始めると、砂の上を歩いているこのサンドフィッシュ。
見た目は爬虫類そのものですが、さわった感触はさらさらすべすべ。
きらきらしていて、魚釣りで使うルアーにありそうな色をしています。
最近では「いやぁ〜んトカゲなんて食べるのぉぉ〜。僕チン、絶えられなぁーい」
という若者も多いそうですが、このサンドフィッシュを求めて砂漠に来る人は、
食が豊富なこの時代でもまだまだたくさんいるそうです。
写真に載せたのは去年の8月頃に見たサンドフィッシュ。
相方さまに呼ばれて「ここ見て、ここ」と指差された砂の上をじーっと見ましたが、
いくらみても、砂だけしかみえない私。
と、いきなりジャンプして手を砂の中に突っ込んだかと思うと、
サンドフィッシュをゲットした相方さま。
初めてご対面のサンドフィッシュそのものにびっくりするより
なぜそこにいるのがわかったのかに驚いた私。
「だって、その前に残っていた足跡がごく新しいものだったから
ぜったいここにいるって思ったんだよ」と相方さま。
「もしUAEが食料困難におちいるようなことがあったとしても
なんとか生き延びられるかも・・」と相方さまの能力に感謝した私です。
相方さまの特技は砂の上に残った足跡で、だいたいいつ頃、なにが通ったかを
推測すること。
砂漠の砂ってやわらかいので、土のようにちゃんとした形で
足跡が残ることはまれでして、ぼんやり残って、
しばらくすると風でどんどん消えていきます。
相方さまは、時々柵をこわして脱走するらくだチンを
いつ頃どこを通ったのか、足跡を見て推測しながら探しにいくことがあります。
足跡をみればだいたい自分のところのらくだか、よそのらくだかわかるんだそうです。
この相方さまが足元にも及ばないのが、相方さまのお父さん。
相方さま幼少の頃は、脱走らくだを探しによくお父さんとでかけたそうですが、
砂漠の奥の奥まで、たくさんあるらくだの足跡から自分達のらくだの足跡をさがして
脱走らくだに辿りついたんだそうです。
さらにすごいのが、砂に残っている足跡を見て、たくさんいる自分のこどもの
どの子の足跡なのかぴったり当てられるとか・・。
狩をして生活する人がものすごく視力がいいように、
人間って、必要とされれば出てくる能力ってたくさん秘めているんでしょうね〜。
すっかり便利生活に漬かってしまった私が今出している能力って
いったい全体の何パーセント分なのか、なんだかとってももったいない気がします。
さて今後の砂漠生活で、どれだけ秘めた能力が発揮されるのか、トテモたのしみ。
これからはサンドフィッシュのみならず、ねずみに似たうさぎ(?)も旬だとか。
まずは、「なんでも食せる」能力を発揮することになりそうです。
おまけ
|