2004.3.15

庭に水遣りをしていた相方さま、「ねー、ねー!」と
すごい勢いで家に入ってきて、「ちょっと、ちょっと!」と
(ちなみに「ねーねー」も「ちょっと、ちょっと」も日本語デシテ。)
私の腕をひっぱって壁際へ猛ダッシュ。
「こりゃ〜、らくだになにかあったな」とわくわくして一緒に駆けていき
覗いてみれば、なんとー、まさに生まれたてホヤホヤのあかちゃんがっ。
いつもだったら、朝晩と
「らくだちんたちに変わりはないかなぁ〜」なんて
壁の外を覗いている私ですが、今日は砂嵐。
朝からゴーゴー吹いていたので家に閉じこもっていました。
こんなときに限って〜。
第一発見者が相方さまなのがちょっと悔しい。
妊婦さんらくだチンたちが集う囲いの中に
こじーんまりとちっちゃいらくだちんが座っていました。
ほかのらくだに踏み潰されないように
大人らくだが近づこうものなら
お母さんらくだは「ガウっ」と噛み付きます。
私が覗いているところから
らくだちんたちまでは、結構距離があるにもかかわらず
お母さんらくだは警戒して、「じ〜」っと目をはなさず。
私では危ないので、
相方さまが近くまで行って写真を撮ってきてくれました。
この囲いからちょっと離れた別の囲いに
ミルクを採るためのらくだが1匹います。
本来ミルクは赤ちゃんを産んだお母さんから、少し
分けていただくものなのですが、
このらくだの赤ちゃんは死産でした。
赤ちゃんに与えることのないおっぱいは、
そのままにしておくとすぐしぼんでしまいます。
相方さまが、このらくだの近くに置いてある袋を指差し、
「これ、死んじゃった赤ちゃんらくだの皮を一部切ったものが中に入っていてね、
それを同じ囲いに入れておくと、匂いから子供がいると思い込んで、
おっぱいは吸われることがなくてもある期間出続けるんだよ。」と教えてくれました。
ベドウィン(遊牧民)の古くからの知恵なんだそうです。
袋に近づく他のらくだを、
先のお母さんらくだがしたように、ガウっと追い払う姿を見ていたら、
なんだかちょっぴり切なくなりましたが、
と同時になるほどなぁとベドウィンの経験からくる知恵に感心。
で、私はといいますと、その知恵とらくだちんの愛の恩恵にあづかり、
毎日おいしくミルクをいただいています。
そういえば、ムシャーケルの結婚はどうなったの?
というお話ですが、
実は縁談がうまくいきませんで、破談とあいなりました〜。
本人はいたってのりのりだったらしいのですが。
この詳しいお話と、らくだの妊娠・出産面白話は改めて、また後日。

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