絵とか、文字とか、写真とか・・。その日の内容と気力に合わせて変化します。


2003.11.2



(絵の解説は一番最後に。)


UAEに戻ってきました。
夜中2時半頃に家に到着。なので真っ暗のところ帰ってきたせいか
ぜんぜん実感が沸かなかったのですが、朝、目が覚めて
見慣れた風景に、聞きなれたガスやさんの鐘の音(これについてはまた後日)。
帰ってきたんだなぁ。

本日のネタですが、たまにはUAEへ渡航を考えている人にも役だてていただける情報を
載せてみようかと思います。

今回、関西空港からの直行便ではなく、成田ー香港ードバイという乗り継ぎ便を利用。
成田から香港が約4時間半。映画みて、ご飯食べて、ちょっとひと寝入りするともう香港。
香港で飛行機を降り少し歩くと、乗り継ぎの人が行く通路が見えてきます。

そこではSARSが流行したときから、おでこに器械をあて熱が測られるようになりました。
いきなりおでこに器械を当てられて、
「テロ防止策」もここまできたか。。と思った人がいたとか、いないとか。
で、熱チェックがすんだら今度は手荷物検査。X線に通して出発ゲート目指して歩いていきます。
香港の飛行場はとてつもなくでかい。
でもゲートはみつけやすく、お店も豊富。椅子も多くてとても使いやすい飛行場です。

乗り継ぎ時間は1時間半。
トイレに行って、ちょっと電話して、くつろげるくらいの丁度いい時間。

香港ードバイは約9時間弱。
なんですが、ここでちょっと予定外のことが発生。
実はこの飛行機、一度バーレーン(日本から見て、UAEよりちょっと先の国)に
止まる飛行機だったんです。
これは乗り継ぎとまた違って、飛行機を乗り換えるのではなく、
バーレーンで降りない人は飛行機の中、もしくは飛行場の中で時間まですごし、
今度はバーレーンから、ドバイもしくはその先の香港まで行く新しいお客さんを拾って
飛行機が飛ぶわけです。

これ、一度だけ以前経験しているのですが、それまで経験した国際便含めたすべての飛行機は、
目的地のみに止まる飛行機だったので、「へぇ〜なんか電車やバスみたいだ・・」と
ちょっと驚きました。

で、今回その飛行機だったんですが、なぜかチケットを買ったときも、渡されるときも
説明がなかったんですね〜。
バーレーンに到着するときには爆睡状態だったので、アナウンスもぜんぜん聞いていず、
着陸して飛行機が止まったあと、ちょっと慌てて降りる準備をしました。

で、ふと目の前の画面を見て現地時間が書いてあったのですがなにかおかしい。
飛行機から降りる気配をみせず寝ている人も何人か見られ、
電車の最終駅の駅員さんみたいに添乗員が起こしにくる様子もなく。
で、初めて「あ、これはもしかしてバーレーン経由だったのかっ」と気がついて
寝ぼけた状態、半パニックで乗務員さんに「すいませ〜ん、ここってどこですか?」と
聞いた私です。

聞かれたほうもちょっとびっくり。
「どこって、あんた、どこに行くつもりで飛行機乗ったの?」と
喉まで出掛かっていた顔をされました。

でも降りる気満々だったのはまだいいほうで、もし爆睡状態がずーーーっと続いていたら、
気づいたら「また香港だった」と恐ろしいことになっていたかも。
それはそれでネタになるのでいいとしますが。
(ま、そしたらそれを理由に日本に帰っちゃって、
はなたちとまた至福の時を過ごしちゃうのもイイナ。)

8時間ちょっとでバーレーンに着き、1時間ほど止まったあとドバイへ。
飛行時間1時間半ほどでドバイに着きます。
着いたのは夜中の0時半すぎ。予定よりちょっと遅れて着きました。
相方さまから「この飛行機会社で遅れてついたのは初めてだよ〜」といわれたのですが、
じ、実は遅れた理由は私も絡んでいまして。。

バーレーンでお客さんが何人か降りるため、
乗務員さんが荷物のとり忘れがないかチェックするんです。
が、「まだバーレーンか」と確認してすっかり安心した私はまた爆睡状態へ。。
その間、私の荷物は乗務員さんに抱えられて
「これは貴方のですか?」と飛行機のお客さんすべてにお披露目されていたらしく
飛行機のエンジン音でちょっと目が覚めた私、
自分の荷物がすす〜っと目の前を通過するのを見て「それ私のです〜」と申告。

どうやら何度も私の席を通ったあとだったらしく
しかも寝ぼけた私の顔をみて不安になったその乗務員さん
3回も「ほんとにあなたの?」と繰りかえし確認。

で、荷物を確認できずに飛行機はとべなかったというわけです。
あ、でも私の荷物の後にもうひとつ主がみつからない荷物があったので、
飛行機が遅れたのは「私も絡んでいた」という言い回しで許してください。。

なので、今回のお話のポイントは
「飛行機って、かならずしもノンストップで目的地につくわけじゃないし、
目的地が終点とはかぎらないので事前に行程は確認したほうがいいですよ。」
「安心して寝る前に、やるべきことがないかよく確認しましょう。」
ということで、緊張感のなさすぎる旅行者の方へのアドバイスでした。

旅行に役立つ内容なんて書き出しして期待させてごめんなさい。
そしていつも以上につまんなくてごめんなさい〜。

まだ時差ぼけにふらふらしています。
ちなみに今、朝の5時で夜明け前。日本では朝10時。
意思に反して体はやる気に満ち満ちていてぜんぜん眠れそうにありません。




*絵の解説
またしばらくホームシックならず、わんこシックに悩まされそうです。
家を出るときに号泣だった私になにかを感じた、もも。
泣き顔をべろべろ舐めて、ぴったりマークで私から離れず。
あの姿を思い出すと、ため息も涙もついつい漏れてしまうのでした〜。


2003.11.10



ラマダンと聞きますと、一般的には「断食期間」と知られているので
「ラマダン」=「断食」=「過酷」=「げっそり」
と想像を馳せる方が多くだと思いますが、こちらの人にとっては
「ラマダン」=「お祝い」=「わいわい」「楽しい」「嬉しい」「おいしいものが食べられる!」
(なんか遠い昔にあったクイズ番組みたいだ。知ってます?「連想ゲーム」・・だったかな。)

ラマダンは色んな意味をもつのですが、ものすごぉく簡単に一部を切り取って言うと、
「欲を絶って、自分が普段それらを自由にできる喜びに感謝する月間」。

といっても、一日中絶飲食するわけではありません。日が昇ってから日が沈むまでの間のみ。
食べたり飲んだり、タバコなどの快楽を絶ちます。

では日が沈んだら、お寺の修行僧さんたちのように質素な食事をするかというと、
そうではなく、家族・親戚たちが集い、いつもより豪華な食事をとり、毎日ちょっとした
パーティのようになるところがあちらこちらに見られます。
で、絵に描いたように、買出しで町はにぎわうわけです。

「分かち合う」ことが重んじられるこの月間。だれでも自由にどうぞと、
食べ物や飲み物がおかれたテントがあちこちに張られます。

お店も、日中はいつもにくらべさらに閉めてしまうところが多いのですが、
そのかわり夜遅くまで開いているお店が増え、どこそこ電飾で飾られて
花火もしょっちゅうどか〜ん、どか〜ん。

普段早く寝るように言われる子供たち。この間は遅くまで起きていても
小言をいわれず、相方さま子供時代には、ラマダン期間中は
毎日夜中まで友達とサッカーをしていたそうです。

日中食べない、普段よりちょっと豪華な食事。。ということで夜沢山食べます。
そうすると当然太りやすくなります。
そのため「断食期間中は太る」という禅問答のようなことがおこったりします。

飲まず食わずで丸一日仕事をするのか?といいますと、
以前書いたように、普段でも日本の常識から考えたらびっくりするような就業時間
ですが、さらにそれは短縮されます。
相方さまは、お役所仕事に携わっていますが、朝9時から午後2時半でお仕事は終了。

「朝9時に仕事に行くでしょ。で、いつもの長い挨拶をして気がついたら11時。
で、さて仕事しようかなってPC立ち上げたら昼のお祈り時間。
帰ってきてちょっと話してたら1時過ぎてて、しばらくしたら帰りの支度」

・・・な、舐めてます。

この国がそう長く今の繁栄をつづけていくことはできないだろうと、
今から覚悟を決めている私です。

2003.11.14



自分の生まれた国のいろんな意味での豊かさに
改めて感動。


そういえば、先日真昼間に裸足で砂漠を歩けた時にも「夏が終わったなぁ」としみじみ。
というわけで、久しぶりに気温のお話。

というのもUAEというと「年中極暑」とイメージされがちですが、
実はそうではありません。

日中は50度に届く勢いで、夜間も30度を超え、湿度も上昇、
エアコンなしではとても生活できなかった夏を終えて、
ここAl-Ainには穏やかなすごしやすい季節がやってきました。

今のこの季節、気温は日中30度、夜になると20度前半まで下がり、
半そでならばちょっと羽織るものが時に必要なくらい。
早朝では17度前後になることもあります。
日中、数字だけ聞くと暑いように感じますが、
以前書いたようにここAl-Ainは湿度がとても低いため、不快感はなく、
日ざしの真下に長いこと立っていれば日射病を起こすかもしれませんが、木陰にいると、
日本でいうところの、ちょっぴり暑めの気持ちのよい初夏という感じ。

こうなると家の中にいるのはひじょ〜にもったいない。
ご飯をもって外に出たくなるわけです。

日中木陰でご飯を食べるのももちろん最高ですが、
なによりも夜。またまたお泊りに行っちゃいました。
ご飯、寝る時に使う掛け物、そして忘れてはいけない「紅茶セット」を持って
砂漠にでかけます。

「紅茶セット」。そう聞いてちょっぴりハイソなステキなティーポットを想像しちゃいそうですが、
「やかん」「水」「ティーバック」「砂糖」「スプーン」そして「マッチ」。

だれ〜もいない静かな砂漠。もちろん街灯はないので月明かりの下、枝を集め歩き
火をたきます。
砂漠というと植物の存在を想像させませんが、実はちょろちょろと、
自然淘汰から勝ち残った強い植物が見られ、その枯葉、枯れ枝などを
ありがた〜く焚き火の材料とさせていただきます。

夕食を終え、どこからか聴こえてくる鈴虫に似た虫の音を聞きながら飲む紅茶は特別な味。

あとは火を囲んでごろごろしたり、話をしたり、夜空を眺めたり。
冷えてきたら砂をちょっとだけ掘ります。
日中は日の光をもろにうけているので、砂の中はぽかぽか。
遠くにらくだや羊の声を聞きながら寝入ります。

朝、日が昇り始めるまではひじょ〜に寒い!
掛け物を頭からかぶっていても寒い。寝相のわるい相方さまも
ちょっと固まって寝ていたのか、
寝る前とさしてかわらない場所と体勢でお目覚め。

残り火に枝を足してお湯を沸かし、スープを飲んでいる間に
朝日が顔をだし、同時に砂漠の気温はぐんぐん上昇。

「あぁ〜地球って廻っているのね〜」と感じる瞬間です。

朝日を背にムシャーケルとしばしたわむれた後、
砂漠を後にし、日常へと戻っていきます。

次の週末も楽しみだ〜。


追加:日本のように目で感じる季節の変化はほとんどありませんが、
「そろそろあれがおいしい季節だ」というセリフは相方さまからよく聞きます。
でもそれは「果物」とか「野菜」とは違うもの。
そのお話はまた後日。




おまけ