絵とか、文字とか、写真とか・・。その日の内容と気力に合わせて変化します。


2008.1.4



新年スタート早々、力ない鼠ですみません。

年が変わったと思ったら、もう4日も過ぎちゃって、
今年もそんな風に過ぎていく、そんな予感がいたします。
日本でのお正月は氷張り、冷え込んだ年明けになりましたが、
相方さまは、気温37度近い年初めだったそうです。

いままでと変わらず、非常にマイペース、
あったりなかったりの更新になることうけあいですが、
今年も、どうぞ
相方さま・はなももと愉快な四足たちを
どうぞよろしくお願いいたします。

2008.1.19






まだ日本でだらだらしているわけですが、
先日、何の気なしにテレビをつけたら、
アニメ「アルプスの少女ハイジ」をやっていました。

ハイジがヤギのユキちゃんのお乳を搾る場面、
いすに座ったハイジがスカートを直すところなんて、
あまりの細かい描写に、さすが宮崎駿さんかかわってるだけあって
丁寧なアニメだな〜などと、そんなことに感心しながら
幼少の頃みていただろうハイジ、でも物覚えの悪い私が
ストーリーをすべて覚えているはずもなく、
「へー初めて見たな、この話」などと
なんとなく見続けていました。

その日はヤギのユキちゃんのお話だったのですが、
かいつまんでストーリーを書くと、
ヤギのユキちゃんは体が小さくお乳の出が悪かったので
飼い主さんに「役立たず」といわれてしまわないように、
ハイジとペーターが山へ行くたび特別な草を集めて
ユキちゃんのお世話をします。

なんですが、ある日、飼い主さんはお乳の出が悪い
体の小さいユキちゃんを「つぶそう」と決め、(今の時代にもし
ハイジを作ったらやっぱり「つぶす」という言葉を使ったのかな〜と
ちょっとそんなことを思った私。)ペーターに
「もう明日からユキは山へは連れて行かない」と
伝えるわけです。
それをペーターから聞いたハイジは、その意味を
すぐに理解してショックを受けるのですが、
とりあえず、その日はいつもどおり山へ行き、
美味しい草をユキちゃんにとってあげて、
みんなで楽しく遊びます。でもユキちゃんの将来を思って
ハイジは途中泣いちゃうわけです。また
ユキちゃんの無邪気な姿。

ここで、私もハイジと一緒に号泣。
弱いんです。こんな四足ども(しかも食肉対象である四足)と

生活を送っていると、
こういう話にもっぱら弱くなるわけです。

そんな私なんですが、
ある日相方さまが庭にこそこそと何かを作り始めました。
それがこちらなんですが、

いつもだったら「○○を作ろうと思うんだ〜」と
話があるはずなのに、なんだか何も言わない相方さま。

ちょっと怪しいな・・と思いしつこく聞きただすと
「ウサギ小屋を作ろうと・・」

やっぱりっっ。

そんな予感はしてたのです。ちょっと前にそんな話が出て、
お友達と「砂漠ウサギはおいしいんだよ〜」などと
盛り上がっていたので。

そこで、私はものすごく考えたわけです。
遊牧民出身の相方さまにしてみれば、食すために動物を飼い、
それを食べることは至極普通、日常のこと。
ベジタリアンでないわたくし、以前書いたように、
日常お肉には大変お世話になっているわけで、
しかも、家からちょっと離れたところにある羊牧場からは
時々その日に捌かれたお肉が届いて
「捌きたてはおいしいね〜」などといっているわけで、
スーパーに並んでいるお肉と、
飼っているうさぎのお肉に、なんの差があるかというと、
ないわけです。ありがたくいただけばいいわけです。

なんですが、
もしどこかへでかけ、お肉としてウサギもしくはガゼルが出てきても
わたし食べられます。でも果たして、
毎朝「おはよ〜ユキちゃん、今日も元気ー?」などと
顔を合わせているうさぎちゃんが
「あれ?どこいっちゃったんだろう・・」と思っていたら
その日のお昼ごはんにおいしいお肉が出ちゃいましたーなんて日が来たら
私、その日を境にまちがいなくベジタリアンに変身(?)です。

動物愛護とか、倫理とか、道徳とか、ものの善悪とか
ベジタリアンになりたくないとか、そういうことではまったくなくて、
ものすごく個人的な
「そういう風に育っていないんです。そういう風になれないんです」と
それだけの理由なので、相方さまには申し訳なく、
ひじょーに深く、よく考えて、譲歩できる道をさがしてみたんですが、

「・・・むり、ムリ、無理。」
だってー、
ライオンみたいにドキュメント番組では扱ってはもらえないけど、
いつもライオンとかトラの餌としてしかテレビには出ないけど、
でもそんな地味な草食動物ガゼルにだって、怒ってみたり、喜んでみたり、
親子模様があったり、兄弟模様があったりの
情緒豊かな社会があるんだってこと、
サーメルたちと会話したり遊んだりしながら知っちゃったんだもん。
無理なんだって〜。

実は羊さんたちの牧場のところにも、どうしても足が運べません。
だって、行っちゃったら、ものすごく感情移入しちゃうと思うと。
こればっかりはしょうがない。割り切りきれないのだからしょうがない。
捌かれてもってこられた美味しいお肉も、そのお肉の背景は
考えないようにしているところもあり、けっこーぎりぎり。

でも相方さま、
「だって、おしいんだよ。毎日会ったって、食べられるってー」と。
そんなこと言う相方さまですが、ガゼルのお肉は、サーメルたちと
生活して以来、もう絶対に食べられないとノタマウ。
「えー私、もしお肉として出たらガゼル食べられるよ」と言ったら
「え〜っ信じられない」だと。どないやねん。

結局そんなこんなの話合いの末、
ウサギ小屋は野菜畑となりました。
ごめんよ、相方さま。
そういや、ちょっと前にイードのために子牛を一頭
捌いたそうで、
「それはけっこうきつかったな〜」と。
ちょっと前まで、砂漠でガゼル追いかけたりしてた
遊牧民なDNAを持ち合わせている相方さまを
こんな風にしてしまうとは、罪作りよの〜サーメル。


さて、ハイジのお話に戻りますが、
ユキちゃん、ハイジたちのおかげで良質のお乳が出るようになり
飼い主さんが「じゃぁもう1年様子をみてみよう」−と
そういうメデタシメデタシで終わり、晴れ晴れとテレビを消したわけですが、
ちょっと気になって検索してみたら、
ユキちゃん、その後あんまり出番がなくなるそうで、
原作によれば、結局売られちゃったんだとか。ドナドナ。
検索したのは失敗でした。
世の中には、知らなくてもいいことがあるってことを
ユキちゃんに教わりました。
ハイジ、奥、深し。